蒲浩明先生の作品について―園区シリーズ

滬尾園区アウトドアパブリックアート―《浮光掠影淡水河》およびその他の作品4点《小水滴．歌おう》、《小水滴．散策》、《小水滴．キス》、《ハート—依偎（ボディタッチ）》。

蒲浩明先生は刻書技法を用いて、立体的な芸術作品を制作しています。「払い・反り・曲がり」などの基本点画を中心に、平面から彫り出して、立体感を表現します。

4点から構成される《浮光掠影淡水河》。伸長時の長さは10m、パワー満点！混沌として、引っ張ったり、お互いに引き合ったり、転んだり……巨大な立体造形物に仕上げていきます。
墨という基本点画から発想して制作され、「水」と密接に結びついている作品です。水は生命の源といわれ、絶えず地球上を循環し、天地に対する愛情表現の一種。

《浮光掠影淡水河》は空から降り注ぐ水の再融合を表現します。竜をイメージしたデザイン、或いは古代の「如意（玉器」」（図をご参照）をモチーフにしたもの。宇宙次元のパワーが強く感じられる作品。

この造形物を見たのは、ひしゃくの形からのイメージでしょう。水からの伝言と思われ、愛と感謝の心はとても大切です。園区内の博物館「一滴水」と同様に、「水」への感謝の気持ちを持って、「水」の大切さを伝えようとします。

小水滴は淡水河から出発し、感謝の気持ちを持って、母体のような存在である淡水河を眺めています。池の中に設置される巨大な造形物、伸長時の長さは10m。水深 30cmといっても、濃い目のタイルで飾ってあるから、水深が深くなるような錯覚をしてしまいます。まるで竜が飛んでいるかのような淡水河。その過去・現在・未来を語る淡水河。《浮光掠影淡水河》を通して、これらの発想を表現します。星が輝く夜に、照明器具から光が出ると、もっと深く感じられます。

《浮光掠影淡水河》の一角に、7つの「小水滴」が飾ってあります。彩り鮮やかなマカロンみたい、オシャレ感漂うデザイン。池には5つ、芝生には2つ、歌っている姿から《小水滴．歌おう》が構成されます。ステンレス製オブジェを中心に、ステンレス原色の《浮光掠影淡水河》から塗装を施す《小水滴．歌おう》へ移行し、モノクロからカラフルまでの展開、生命の象徴とも言えるでしょう。

「宇宙」と「地球上の人間社会」をコンセプトに、「小水滴が空から落ちる星のようにキレイ」という想いを伝えたいのです。擬人法の面白さを活かしたかなりの自信作です。

5つの「小水滴」が入口のミニガーデンに連れて行きましょう。そこに設置されている真珠色の《小水滴．散策》はお待ちしております。「ミニ小水滴」は散歩しながら、皆様のご来場をお迎えいたします。「小水滴」たちはわくわくして、お会いするのを楽しみにしています。子供の面倒を見る「小水滴のお母さん」の姿を目にするのは最後です。

そして、巨木の隣に設置されている《小水滴．キス》を見つけました。頬が赤くなり、可愛いアヒル口でキスポーズをとっている「カップル小水滴」が登場し、面白くて暖かさに惚れました。

「小水滴」の足跡に沿って、階段又はエレベーターでRフロアのテラスカフェを訪れると、より広い視野で淡水河と観音山を一望できる最高の眺望。深呼吸をして、新鮮な空気をたっぷり吸って気分リフレッシュ！目の前に現れたゴールデンハートをモチーフにしたその造形物にハグをしてみてはいかがでしょうか！